整体に来る人はもちろんどこか調子が悪いかたばかり。
そういった方から「特に無理に動いたわけでないのに肩が痛い、腰が痛いのはなぜ?」とよく聞かれます。
ここで重要なのは「動いていない」ということです。
「動いてないということは筋肉を動かしていないということだから、血行も悪くなってコリにつながります。」
そういった答えをちょくちょく目にしますが、それは合っていないというか、説明不足ですね。
動いていないということは、ずっと同じ姿勢を続けているわけです。
そうするとその姿勢を維持させているのは筋肉なので、つまり同じ場所をずっと力を入れ続けているということになります。
例えば腕を前に伸ばしてリンゴを持って、そのままずっと一日いてくださいと言われたら皆さん平気でしょうか?

実際にはそれほどの負担がかかっていないかもしれませんが、一日仕事や勉強の時にずっと力を入れ続けている筋肉が同じ種類の負担のかかり方をしているとして、その辛さを想像してください。
反復して動かせれば筋肉が緩む時間もできますが、ずっと力を入れているわけです。
腰の筋肉 おなかの筋肉 首の筋肉 腕の筋肉 みんな休むこともできず、ひたすら大変な目にあっているわけですね。
筋肉は力を入れ続けていると、力が抜けなくなってしまいます。
コリで硬くなった筋肉は実は力が入ったままになっている場所なんです。
寝ていても座っていても立っていても力が入っている・・・想像したら恐ろしいことになっていることに気が付くでしょう。
さて背中の話に入ります。
背中の筋肉は基本的にお腹側の筋肉に比べて大きくなっています。
例えばふくらはぎの筋肉とすねの筋肉を比べると、まったく大きさが違うことが分かります。
お尻とその前側(つまり骨盤周りを見ると)の筋肉は明らかにお尻のほうが大きく発達しています。
人間の筋肉で最も大きな筋肉である広背筋も背中側についています。
背骨は体の後ろ側についていて、前は重みで丸くなれますが背中側は筋肉で引っ張り上げなければいけません。
足の裏側と甲側を比べても足の裏のほうが柔らかく筋肉がついてふっくらしていますよね。
このように背中など体の裏側は必要だから大きな筋肉が集まっているのですが、よく考えてみると、この背中側の筋肉を最近の人はあまり使わないようになっているようです。
これらの筋肉は、たとえば壁や木などをよじ登ったりするときに使ったりします。
そういう仕事の人や趣味の人は良いかもしれませんね。
でもそうでない人のほうが多いですね。
これもお客さんによく聞かれるんですが、「だったらどういうスポーツが良いの」という問いに、「最近流行ってるもので言えばボルダリングなんか良いかもね」と答えたりしています。
正直言うと実際にはどうか分かりませんが、後ろの筋肉を使って疲れを取ることを考えるときっと効果があるのではと思うのですがどうでしょうか?

ボルダリングをしている方がいたら、是非そこら辺のことを訊いてみたいなと思っています。
またしっかりと空手をしていくと、胸が張れてよい姿勢になっていきます。
これも背中側もしっかり使う競技だからです。
女性はバストアップやヒップアップになりますので、エクササイズを兼ねたレディースデイを作っても良いかなと思いました。
希望があれば是非お問い合わせなどでリクエストくださいね。
さて、繰り返しますが、背中の筋肉が使われていないと必然的に猫背になってしまうのです。
そうすると腕が前のほうに垂れて、猫背で下を向いてしまうので無理やり前を向こうとしてアゴが上がっていくのですが、そういう人はそういった姿勢を維持するために筋肉に負担をかけて、その結果大概体のどこかが悪くなってしまうのです。
という訳で、猫背かどうかは背中を見れば一目瞭然。
背中を見れば元気かどうかわかってしまうよ、というお話でした。
猫背の人はぜひ股関節整体や60分整体で、お早目にケアしてくださいね。